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2008年1月

2008年1月30日 (水)

Amtrak

仕事で毎月1~2回、NY に行く機会がある。Bethesda から Manhattan に行くのに、良くAmtrak を利用している。Metro で Union Station まで出て、そこから Amtrak に乗れば、NY Penn Station に到着できる。乗り換えは1回だけ。所要時間は Metro が 35分くらい、Amtrak は Acela だと2時間 45分ほど、Regional だと3時間 15分程度である。国分寺から東京に出て、新幹線で新大阪まで行く感覚だ(NY が東京で、Washington が大阪と例える方が適切か?)。途中東京駅で弁当や新聞・雑誌を買うのも似ている。東京駅だと色々な弁当を売っていて楽しいが、こちらには弁当というものがない。ベーカリーでサンドイッチやロール、バーガー類を買うか、デリの店でテイクアウトするか、ピザ屋でピザでも買うか。Union Station 地下のフードコートからテイクアウトする手もあるだろう。Starbucks もあるが、いつも混んでいる。McDonald’s には間違っても行かない。Amtrak には Café Car も連結されているが、食事をここで買う気にはならない。

Acela は Amtrak のフラッグシップ的列車である。以下ちょっと Acela について調べてみよう。Amtrak の長距離列車には色々名前がついているが、この Acela は Boston – NY – Washington DCを結ぶ North East Corridor(以下 NEC)を走る Express で、唯一専用車輌が設定されている。この車輌は他のどの Amtrak 路線にも用いられていない。以下は Wikipedia からの抜粋である。

Acela の名称は 1999年に発表されたときは Acela Express、Acela Regional、Acela Commuter の3つが設定されていたが、acceleration をイメージする Acerla は Regional や Commuter にはふさわしくないとの理由で 2003年に Regional および Commuter からは Acela ブランドがはずされた。 Regional はただの Regional に、Commuter は Clocker と名称変更された。なお Clocker は 2005年に廃止になっている。
NEC は米国の中で最も主要な路線であり、乗客の 2/3 は NY市民であり、Penn Station を Home station としている。航空機との競争力をつけるため、Amtrak は高速化を必要としていた。しかしながら New Haven ・ Boston 間はカーブもきつく、踏切も存在するため、通常の車輌では高速化が図れずにいた。
1996年、Amtrak は Bombardier と Alstom の JV に対して 150 miles/h で走行可能な車輌の開発を委託した。当初 1999 年内を目指していたプロジェクトは諸々の理由で遅れ、Acela は 2000 年 12 月 11 日に運用開始となった。同時に New Haven ・ Boston 間の電化も完了し、Boston ・ NY 間は約1時間短縮の3時間半強、NY ・ Washington 間は2時間半で結ばれることになった。2001年9月 11 日以降は航空機のセキュリティ強化もあって、Amtrak の優位性がより高まることとなった。
Acela の最高速度は 150mph で、これは Rhode Island と Massachusetts の、合計 18 miles の区間で設定されている。New Haven の東ではかなりの距離について、最高速度が 110mph から 125mph に増強された。NY より南では、最高速度は 135mph に抑えられ、125mph となっているところも多い。直線距離が十分長く、通常なら 150mph に設定されそうな箇所でも、大恐慌時代に作られたインフラが残っているためである。
NEC のうち最も遅い箇所は、New Haven ・ Rochelle 間の、Metro-North Railroad および Connecticut Department of Transportation の所有になる区間で、NY 州内の4マイル区間について 90mph に制限されており、また NY 州境から New Haven の間は 75mph に制限されている。また Metro-North および CDT 管内では車体の傾斜が禁じられている。最も幅の広い車体が最大角度で車体を傾けると、並行する軌道を走る車輌と 10 インチしか幅がなくなってしまう。CDT は架線・橋梁の架け替え等により New Haven 線を Acela が 150mph で走行できるように改善した。
最速の Acela は Washington を 5:00 に発車する列車で、Boston South 駅まで所要6時間 36 分で結ぶ。NY における 15 分間の停車を含み、平均速度 72mph になる。
2007年7月9日、NY ・ Washington 間を結ぶ Acela に、Philadelphia のみにしか止まらない設定が登場した。NY 6:50 発Washington 行きの所要時間は2時間 35 分である。

編成の両端についている機関車の出力は 6,000 馬力であり、交流 11,000 ボルト・25Hz を電力とする点はフランスの TGV と似ているが、TGV に由来するのは1台あたり4基の非同期交流モーターだけである。機関車・客車とも北米の安全基準に対応するため、TGV よりはるかに重い。また同様の理由で出入口にはタラップが取り付けられておらず、高いプラットフォームのある駅にしか停車できない。これは Acela が NEC 以外に用いられない理由のひとつでもある。
車輌の編成は、機関車2台、bistro car、first class car に business class car が4両で半固定運用である。First class car の座席は 44 席で、260 のbusiness class 席よりも広くて快適である。

以上が Wikipedia の抜粋であるが、Acela には1度しか乗ったことがない。NY ・ Washington 間だけで考えれば、所要が 30分しか違わないのに、料金が場合によっては3倍も違うからだ。こちらの料金設定は日本よりもバラエティに富んでおり、同じ Acela の同じ区間でも、時間帯によって料金が違う。例えば明日(1/30)の Wash 7:00 発だと $209、8:00 発で $188、9:00 発で $167、10:00 発で $146 である。これに対して Regional だと 11:30 発の $69 を除き $98 である。

以下、主として Regional について書いてみよう。まず、切符を買うところから。いつもはインターネットで購入している。利用日の3日前までに購入すれば AAA(日本で言う JAF)割引で 10% ディスカウントが受けられる(Acela には適用なし)。筆者は通常決済までインターネットでしておき、駅の自動販売機でピックアップ(プリント)する。アメリカのご他聞に漏れず、有人窓口には長蛇の列なのに、自動販売機はいつもガラガラだ。切符を買うにも何か言わなければ気がすまないらしい。Washington Union Station から乗車するときは、相当前から発車番線が表示されていて、遅れその他もちゃんと表示されている。が、NY Penn Station から乗車するときは、発車時刻の 15分ほど前にならないと発車番線が決まらない。NY Penn Station は全米一忙しい駅で、Amtrak のほか、NJ Transit や Long Island Rail Road も目まぐるしく発着しており、そのどれもが日本並みの定時運行が出来ないためだ。NY Penn Station では、Amtrak にしろ、NJ Transit にしろ、LIRR にしろ、発車番線が決まるたびにその番線に通じる改札口に乗客が殺到するという光景が見られる。NY も DC も、発車番線への改札口は1箇所だけ。航空機と同じだ。そういえばチケットの形状も航空機そっくりである。

さて Regional も Acela も、チケットを持っていなければ改札口を通過できないが、その後は、実は席の指定はない。が、sold out は発生する。つまり、席の総数分だけはチケットを発行するということらしい。Acela は first class と business class、Regional は business class と coach class があるから、買ったチケットに相当するクラスの車両にさえ乗れば、その中のどこに座っても良い。ただし Regional の coach class には(もしかしたら Acela にも)Quiet Car が存在するので要注意。要注意というより、筆者は基本的にこの車両にしか乗らない。ケータイ禁止、車中のおしゃべりもひそひそ声で、という車両である。実際、Quiet Car 以外の車両では、ケータイの会話がうるさくてかなわないということが少なくない。どうもヒマ潰しにどうでも良い内容を延々と喋っているとしか思えないことも多い。煩いのは男女ともだ。

Regional で不思議なのは、常に先頭が機関車(これはまあ当然か)、次が business class、次が Café Car、そして coach class が5両ほどとなっており、その最後尾が quiet car となっている。終着駅に着く度に編成を組み変えるとはとても思えないが、いつもそうなっているのが不思議で仕方がない。

適当な車両に席を決める。発車してしばらく経つと、車掌が検札に回ってくる。日本の検札同様、パチンパチンとはさみを入れ、今度はまさに飛行機の切符と同じように、右側の小さい部分を切り離して返してくれる。この際、決済方法がクレジットカードだと、左上の署名欄にサインを要求される。そして、荷物棚のちょっとした隙間に、「行先票」のようなものを挟んで行く。これは、この席に座っている乗客が検札済みであることと、同時に降車予定駅も表示している。だから親切な車掌の場合、降車駅が近づくと、その旨教えてくれることもある。走行中、もし席を移る場合にはこの票を持って移動しないと厄介なことになる。

Acela のみならず Regional にも、座席には交流 120 ボルトの電源がついている。Regional では中央通路の左右に2人ずつ席があるが、コンセントはその2人並び席あたりに1つだけというケースが多い。PC を持ち込んでいる乗客は多いが、それに mobile broadband adaptor をセットしておけば、Amtrak で移動しながらインターネットをすることも出来る。

走行中、物凄いスピードだなと思うことは良くあったが、NY・Washington 間のスピードは Acela で最大 135mph と聞いて納得した。Regional でも大方 200km/h 近く出ていると思われる箇所は多い(実際のスピードは知らないが)。

それと、車内で PC をいじっていて思うことが多いのだが、窓の遮光性能がいつも気になる。窓には基本的にスモークが入っている。従って車外から車内を除いてもあまり良く見えない。それは良いとして、そのためか、日本の特急なら普通に装備されているカーテンがない。スモークは太陽光を遮光するほどには強くないので、午後南西方向に走ると、太陽が恐ろしく眩しい。

そのくせ室内の照明は、それが住宅でもホテルでも、地下鉄の駅でも地下鉄車内でも、間接照明が基本である。ヨーロッパでもアメリカでもそうだ。Amtrak 車内も同様である。そのため、地下駅である NY Penn Station 停車中など、車内は相当暗く、不気味に思うほどだ。

車内のアナウンスは日本とほぼ同様だ。DC メトロにしろ NY メトロにしろアナウンスする運転手(NY は車掌)によって言っていることが相当違うが、Amtrak は訓練されているのか、だいたいどの便に乗っても同じことを言う。Next stop will be Newark, New Jersey.  Your belongings を忘れるな、gap between train and platform に注意しろ、等。

Amtrak を降りると、DC でも NY でも出口改札は特にない。思い思いに地下鉄などに乗り換えて行く。

DC Union Station は、上野のように床の高い終端式ホームが過半数で、旅情を誘う。また DC 以南とを結ぶ Regional は、床の低いホームに発着し、ドアからはタラップを降ろすので、これもまた映画の気分である(Acela にはこの設定はない)。

アメリカは車社会であり、また航空機社会であるのだが、NEC だけは、ちょっとだけ鉄道旅行も楽しめる場所なのである。

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2008年1月26日 (土)

Manhattan Street Address

DC の street address について記載したが、ついでに Manhattan の street address についても記載しておこう。Manhattan も DC 同様、基本的には碁盤の目状になっているが、14th St 以北が典型的と言える。また方角は、通常南北と言っているのが正確には北北東―南南西、東西と言っているのが東南東―西北西である。ここでは面倒なので通例通り東西南北で記載する。特長的なのは南北方向に走るのが Ave、東西方向に走るのが St と呼び分けていることだ。

Manhattan は St、Ave の命名法に関する原点は存在するが、street address に関しては定まった原点がない。まず St に関しては、東西に走る Houston St および W Houston St が x 軸の役割をしている。この1本北から 1st、2nd、3rd・・・ Stとなる(なお同じ 00th St でも 5th Ave より東の部分は E. 00th St、西は W. 00th St と呼ぶ)。この法則は南側には適用されない。そして y軸の役割をしているのは Manhattan の東側を流れる East River で、ここから西へ1ブロック行くごとに 1st、2nd、3rd ・・・ Ave となる。ただしこれが典型的に当てはまるのは国連本部のあたりであって、East Village まで行くと、1st Ave よりも東側に5ブロックほど土地があるので、-1、 -2 Ave に相当するごとく、Ave A、Ave B、Ave C、Ave D が存在する。Upper East でも 1st Ave の東に York Ave などが存在する。
また、4th Ave は、何故か 14th St 以南でしかそう呼ばず、以北では Park Ave と呼ぶ。そして 3.5th Ave に相当するのが Lexington Ave であり、4.5th Ave に相当するのが Madison Ave である。また 6th Ave は Avenue of Americas と呼ぶことも多い。

さて次に street address だが、上に書いた通り、定まった原点は存在しない。が、東西方向には 5th Ave が y軸の役目をしている( 60th 以北の West Side は Central Park West)。5th Ave をゼロ番地とし、そこから東西に1ブロック行くごとに 100 番地増える。Madison Ave と Lexington Ave は 0.5 ブロック扱いなので、5th Ave から Madison Ave まで行っても 50 番地しか増えない。よって南北方向に走る Ave ではなく東西方向に走る St 沿いの street address は理解が容易で、35 W 43rd St と言う建物は、43rd St 沿いで、5th Ave と 6th Ave の間の北側にあることが分かる。

しかし、Ave に関してはそのような標準となるものがない。1660 8th Ave と言われても、それが 8th Ave とどの St との交差点付近にあるのか分からない。つまり、番地の基点が Ave ごとに違うのだ。

実は、簡単ではないが、street address からその場所がどのブロックに該当するのか計算する方法はある。
http://www.thenewyorkseason.com/Manhattanstreetlocator.htm
例えば 1660 8th Ave で言うと、
「1の位を消去し、2で割って9を足す」というものである。1の位を消去すると 166 となる。これを2で割ると 83 で、これに9を足すと 92 を得る。よって 92nd St との交差点付近である、というのである。1の位を無視して上2桁または上3桁だけを使い、それを2で割るということは、南北方向の1ブロックの間には 20 番地しかないことを意味する。そして、このケースでは最後に9を足しているが、この数が Ave によって異なる。このことが、ゼロ番地の場所が異なることを現している。最後に足す数は、次の通り。

1st Ave 3
2nd Ave 3
3rd Ave 10
Lexington Ave 22
4th Ave 8
Park Ave 34
Madison Ave 27
5th Ave 63-108: 11
109-200: 13
201-400: 16
401-600: 18
601-775: 20
776-  : *
6th Ave -12
7th Ave 1-1800: 12
1800- : 20
8th Ave 9
Central Park West 60
9th Ave 13
10th Ave 14
11th Ave 15

* 複雑なので省略

計算ロジックから言えば、上表の数字は、その Ave が始まっている場所を示している。例えば Park Ave は本当に 34 St が基点だし、6th Ave は Houston St を超えて11ブロックほど南まで延びている。この数字がゼロであれば、理論上の基点は Houston St ということになる。なお、上の表は少し納得の行かない点がいくつかある。しかし New Yorker は本当にこんな計算をしながら街を歩いているのだろうか?

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2008年1月25日 (金)

DC Street Address

前回は DC の street address system というより、DC の延長線上にある Bethesda 界隈の street address system について研究してみた。今更だが、DC の street address system を復習しておこう。

DC は極めて人工的な街で、真北から真南、もしくは真東から真西に走る道路を碁盤の目状に配した街である。その street address は、全て Capitol が原点になっている。ここを中心に、東西南北の Capitol Street が走っている(実際には W. Capitol St は存在しない)。N. Capitol St を y軸の正方向、S. Capitol St を y軸の負方向、E. Capitol St を x軸の正方向に見立てることが出来る。上に書いたとおり、W. Capitol St は、そこが The National Mall のど真ん中であるため存在しないが、仮に存在したとすれば、それは Capitol から 真っ直ぐ Washington Monument、World War II Memorial、Lincoln Memorial を直線状に結んだ道になる。以後面倒なので、W. Capitol St が仮想的に存在するものとして記載する。

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東西 Capitol St に平行に走る St を、Capitol St から近い順に南北とも A、B、C、D・・・ St と言う。ここで北側の C St と南側の C St を、道路の名前で区別することはない。また、例外がいくつかある。北側の A St は、The National Mall の内部に限り、Madison Dr、同じく南側の A St は Jefferson Dr と呼ばれる。また北側の B St は、The National Mall の内外を問わず、Constitution Ave、同じく南側の B St は、Independence Ave と呼ばれる。DCでは Ave は斜め方向の道路であるがこの2本だけは例外である。
また、南北とも J St は 存在せず、I St の次は K St である。I St を Eye St と書くこともある。
この命名法の北限は W St であり、X から先は存在しない。DCは南側は比較的すぐ近くを Anacostia River と Potomac River が流れるのであまり面積が広くないが、それでも V St までは存在する。
また、北側の P St と Q St の間に途切れ途切れに Church St が存在するように、補完的な道路も若干ある。

次に南北方向。南北 Capitol St と平行に走る St を、Capitol St から近い順に 1st, 2nd, 3rd, 4th・・・ St と呼ぶ。6.5th St の様な補完的な道路があることは東西方向と同様である。この命名法の東限は 26th St で、西限は 52nd St ではあるが、西方向は Georgetown の西端である 37th St で一端途切れており、ずっと北西の住宅地で復活しているように見える。

そして、番地のつけ方であるが、これが至ってシンプルである。Capitol を原点にし、東西南北どちらに行こうとも、1ブロック行くごとに100番地増える。地下鉄の Metro Center 駅は G St と 12th St の交差点下にあるが、この交差点のど真ん中は 700 12th St と呼ぶか、1200 G St と呼ぶかのどちらかである。

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実際には建物はこの交差点の4つの角のどれかに位置しているので、どの角に位置するかで 700 12th St だったり 1201 G St だったりする。
そして、東西 G St、南北 12th St を区別しないため、この住所は4箇所存在することになるが、それを区別するため、x軸とy軸で作られる象限を用いて、第1象限から順に NE, NW, SW, SE を付して区別する。よって Metro Center の交差点は 700 12th St, NW または 1200 G St, NW と記すことになる。なお実際の Metro Center Station の street address は 607 13th St. NW となっている。駅の主要設備が 12th St と 13th St、および F St と G St で囲まれるブロック内にあり、なおかつ駅長室または主要な出入口が 13th St 側にあるということなのだろう。

その上で斜め方向の Ave の番地を理解しよう。Pennsylvania Ave は、Capitol から西北西方向に伸びる道路で、途中 White House を貫いているかのように見える。実際には当然であるが White House の敷地内のみ Penn Ave は途切れている。この Penn Ave の番地は、東西方向の St の番地を流用している。即ち Penn Ave は Capitol をゼロ番地とし、1st、2nd、3rd・・・St と交差するたび100番地増える。ちなみに White House の street address は 1600 Pennsylvania Ave, NW である。この番地は Penn Ave と 16th St の交差点を意味するが、上で書いたとおり Penn Ave は White House の敷地内は存在せず、また 16th St もH St 以南は存在しないので、仮想的な住所である。が、もし両道路とも仮想的に存在するとすれば、この番地はまさしく White House の建物の、そのまた中心を示している。

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その White House 近くから北北西に伸びる Connecticut Ave の番地は、南北方向の St の番地を流用している。K St との交差点が 1000 で、以降 L St、M St と交わるたびに 100 番地増える。Wisconsin Ave が Georgetown の M St で 1200 から始まり、Bethesda を通り越して Rockville の12151 まで続いていることは前回書いたとおりである。

斜めに走る道が南北方向、東西方向のどちらの番地を流用するかは、x軸に対する角度が 45度以内であれば x軸(東西方向)、45度以上であればy軸(南北方向)を流用するものと思われる。

かように DC の street address は分かりやすい。が、クルマで走ろうと思うと仲々難しい。一方通行の道が少なくない上に、斜めの道とタテヨコの道の交差点では方向感覚が一瞬麻痺してしまう。さらに難しいのは、circle や square があることだ。例えば Dupont Circle は、斜め方向の Massachusetts Ave、New Hampshire Ave と Connecticut Ave、およびタテヨコ方向の P St と 19th St、計5本の道路が放射状に交わるポイントであり、それをロータリー形式(= Circle)でつないだものだ。

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従ってこのロータリーからの出口は10箇所あることになり、自分がどの出口から出るべきなのか瞬時に把握するのは困難を極める。Paris の凱旋門は、Avenue de Champ-Elysées から時計周りに Avenue Marceau、Avenue d’léna、Avenue kléber、Avenue Victor Hugo、Avenue Foch、Avenue de la Grande Amée、Avenue Carnot、Avenue Mac-Mahon、Avenue de Wagram、Avenue Hoche、Avenue de Friedland と12の出口がある上に、信号のない反時計周りの一方通行が4車線で構成されていて、一度中に入ると仲々思った方向に出られない。

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Dupont Circle も確かに反時計周りの一方通行4車線ではあるが、内側2車線が Massachusetts Ave の through 車線、外側2車線がそれ以外と区分されている上に信号だらけなので、出られないことはないが凄まじく渋滞する。

Square は四角いロータリーと思えばよい。例えば Convention Center スグ南隣の Mt Vernon Square は次のようなものだ。Square の中心は、8th St、K St、Massachusetts Ave および New York Ave が放射状に交わる場所である。これをロータリーでつなぐのではなく、長方形でつないだと思えばよい。そしてその東側の辺を 7th St、西側の辺を 9th St と兼用した恰好になっている。

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これは基本的にはロータリーと同じ考え方なので、反時計周りに回るのが正しい。どの通りでも良いが直進しようとする場合に時計周りに入ってしまうと(ロータリーと異なり入れる場合がある)、右折不可に出会って修復できなくなることがある。

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2008年1月24日 (木)

Street Address

全くどうしてこんなことになったんだろうと思う場所がある。Rockville 市内の、南北方向に走る Rockville Pike と東西方向に走る Twinbrook Pkwy の 交差点 である。

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北東の角は Exxon、南東の角は Amco、南西と北西の角はそれぞれ Shell、おまけに南東の Amco の南隣はまた Shell となっている。4つの角と隣接1軒が全てGS、うち3軒が Shell ということになる。しかもこの5軒、微妙に価格が違ったりする。更に理解不能なのは3軒の Shell 同士で値段が違うことが珍しくない。経営者が違うのかも知れないが、それにしても同じ Shell で値段が違うというものいかがなものか。まあ Rockville Pike は片側3車線だから、対向側が安いと思ってもわざわざUターンはしないかも知れないが・・・ だとしても西側の2軒の Shell は・・・

一つの交差点を中心に5軒もGSが集中している場所は、今までここ以外に見たことがない。

そして、この5軒のGSのうち2軒については、さらにまた不可解なことがある。住所だ。北側の Amco の住所は 1910 Rockville Pike、南隣の Shell の住所は 12151 Rockville Pike。これは一体何?

Rockville Pike を Bethesda 方面から北上してくると、どんどん番地が増えて行く。右側が奇数で左側が偶数番地だ。Red Line の Medical Center 駅の住所は 8810 Rockville Pike、次の Grosvenor-Strathmore 駅は 10300 Rockville Pike(右側なのに何故に偶数?)。White Flint を超えて Mid Pike Plaza 内の Bank of America は 11800、Montrose Crossing 内の Bank of America は 12099。そして上記の通り Shell が 12151 だが、その北隣の Amco はいきなり 1910 に減ってしまう。しかも右側が偶数になる。さらに北上すると、上の Exxon が1900、その先 Hilton が1750と減っていく。そしてこれは Rockville Town Center 近くの Veirs Mills Rd との交差点南西側の 600 番地まで減り続ける。その先どこまでが Rockville Pike なのかいまだに不明であるが、Google で見る限り、Rockville Station のある E. Middle Lane あたりを境に Hungerford Dr と名前が変わり、また右側の番地が奇数になり、北上に従い増えていく。


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Hungerford Dr は2マイルも行き、1000番地近くなったところで、Gude Dr との交差点から今度は Frederick Rd と名前が変わる。すると番地は15000付近になり、またここから北上に伴い減って行く。

さて Rockville Pike に戻ろう。今度は Medical Center Station から南下してみる。どうやら Rockville Pike の南限はこの Station のようで、ここから一歩南に出た瞬間、道路は Wisconsin Ave に変わる。

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しかし番地は Rockville Pike から連続して 8800、8700 と減って行く。従って、8810 Rockville Pike は駅の住所だが、8800 は Rockville Pike ではなく 8800 Wisconsin Ave ということになる。従って、Rockville Pike の番地は、8800から下が存在しない。なお前に書いた通り1910から下は Rockville 市内に存在するので、1912~8800が欠番という不思議なことになっている。

Wisconsin Ave は、州の名前がついていて、しかも Ave ということから、DCの Street system に則っている。ということは、Medical Station から南下していくと、番地は小さくなって行く。Wisconsin Ave は最終的に Georgetown で M St と交差し、そこの番地は 1200 である。M St が A St から勘定して12本目の道路だからだ(M はアルファベット13番目の文字だが、J St は存在せず、I St の次は K St であるため)。

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Rockville Pike の 12151以南の番地が DC の Wisconsin Ave から連続して付与されているということからすると、例えばMontrose Crossingの住所が 12099 Rockville Pikeであるということは、そこは Capitol から勘定して北方向に 120 ブロック離れた場所にあるということになる。

Rockville Pike に並行する Old Georgetown Rd は、DCまで続いていないが、Rockville Pike の番地に紐付けて番地を付与してある。Rockville Pike も Old Georgetown Rd も、Nicholson Ln との交差点は 11500 ブロック、Tuckerman Ln では 11000 前後、W. Cedar Ln では 9100 前後、そして Bethesda の合流地点では双方とも 7500 前後である。
よって Bethesda の Georgetown Square は、10400 Old Georgetown Rd なので、Capitol から北方向に 104 ブロック離れた場所にあるということになる。

今度は東西方向を少し研究してみよう。
何度も出てくる Montrose Crossing は、Rockville Pike と Montrose Rd および Randolph Rd の北東角にある。

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西から走って来た Montrose Rd は、ここで Rockville Pike と直角に交差したあと、Randolph Rd と名前を変えて東に進む。道の名前が変わっても、番地は Rockville Pike の東西で連続しており、西側が 5700 ブロック、東側が 5600 ブロックである。Rockville Pike のあたりをうろうろしていると、この 5600 とか 5700 近くの数字のブロックを良く目にする。Metro の White Flint Station の住所は 5500 Marinelli Road である。White Flint Station の近くで Rockville Pike に直交する道路であるが、東西方向に1マイルもない、非常に短い道路である。にもかかわらず番地が 5500。地図を見る限り、恐らく 5400~5800 あたりの番地しかないものと思われる。

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もう少し南下して、Strathmore Ave と Rockville Pike の交差点は、Strathmore Ave の5300ブロックである。その1本南の Tuckerman Ln と Rockville Pike の交差点は、Tuckerman Ln の5500ブロックである。そして Tuckerman Ln は Rockville Pike の東側5300ブロックで終わっている。
どうも、Rockville Pike は、東西方向で言うと 5500 近辺に関係が深いらしい。

さて上で出てきた Randolph Rd を、Rockville Pike から東に進んでみよう。東に進むにつれて番地は小さくなって行く。Connecticut Ave との交差点が 3600/3700 ブロック、Georgia Ave との交差点が 2200 付近、そして New Hampshire Ave との交差点でほぼゼロとなる。ここより東は E. Randolph Rd と名前を変えてまた番地が増えていく。

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さて、この New Hampshire Ave、どういう道路であろうか。Wisconsin Ave 同様、DCの道路システムの一つなのだが、少し特徴的である。New Hampshire Ave をどんどん南下していくと、DCに入ってすぐ、North Capitol St と斜に交差している。逆に North Capitol St は、ここより北側がない。言い換えると、DC方面から North Capitol St を北上してくると、この地点より北は、東西方向の計算基点が New Hampshire Ave にとって替わられると言うことが出来る。MD内では東西方向の計算基点は New Hampshire Ave ということになる。

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とすると、Montrose Crossing は、Randolph Rd 上では 5600 ブロックにあたるので、ここは Capitol から見て西方向に56ブロック離れた場所にあるということになる。

以上を総合すると、Montrose Crossing の住所を DC ふうに、12001 56th St, NW とか 5601 EU St, NW と書けなくもない(A,B,,...Z, AA, AB...AZ, BA, BB,...BZ 等とすると 120本目は EU になる。J は使わない)。DCから電車で30分以上も離れた場所なのに、番地のつけかたがDCの延長線上になっているとは驚いた。が、これは冒頭で書いたとおり、Shell のGSのところで途切れる。そこから先はもうDCの影響は及ばない。

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2008年1月20日 (日)

Vehicle Identification Number

アメリカには Social Security Number  (SSN) というものがあることは日本でも良く知られている。これは本来年金番号である。日本では年金記録の紛失や不整合が大問題になっているが、生まれたらすぐに年金番号を付与し、成人した後官公庁に勤めて共済に入ろうが、一旦退職して国民年金加入期間があろうが、民間に再就職して今度は厚生年金に入ろうが、同一のこの番号を用いて管理すればこんな問題は起きなかったはずなのにと思う。
が、SSNは国民総背番号制の背番号としても機能している。年金の管理だけではなく、健康保険、税金(所得税・住民税)、クレジットヒストリーや自動車免許(=運転履歴)、犯罪歴その他、個人を特定する必要のある全ての記録はこのSSNに紐づいているといって良い。日本はこれを嫌ったのだろうか。

さてアメリカは自動車についても「総背番号制」を敷いていることは日本ではあまり知られていない。Vehicle Identification Number (VIN) というものがそれだ。実はこのVIN、アメリカだけでなくEUでも全く同一のシステムが用いられているらしい。17桁の数字とアルファベットで構成されているコードで、全世界(と言ってもアメリカとEU)で車を特定できるコードである。言い方を変えると、ウチのスバルレガシーは、世界で唯一無二の VIN が付与されている。

そして、売買や車の整備などは全てVINを用いて記録され、データベース化されている。例えば CARFAX などで、VIN を入力の上一定の料金を支払うと、その車が生産されてからの履歴がかなり分かる。例えばウチのレガシーは 1998年式ということになっているのだが、1997年10月15日にワシントン州で自家用として初度登録がなされている。その後 20,220 マイル、25,770 マイル、29,585 マイル、58,593 マイルにて各種サービスを受けている。その後所有者がフロリダに引っ越したらしく、2003年にフロリダに登録が移っている。2006年3月22日には次のオーナーに所有権が移り、バージニアにて登録がなされている。このときのマイルからして、筆者が購入したディーラーが買ったものと推定される。これらは当該レガシーを 2006年に筆者が購入する直前に購入した CARFAX データなので、今改めて CARFAX をとれば、最近のサービス記録なども加わっているに違いない。

そして、これらデータの改竄がないことを前提にすれば、盗難車や廃棄車の再利用であるかないかを見抜くことが出来る。

日本では不動産は所有権の証拠として登記の対象となるが、アメリカでは自動車も登記の対象となる。Title がそれにあたり、この titleを用いて売買をするが、この title も VIN を用いてクルマを特定している。

ちなみに 17桁の構成は

1~3桁: World Manufacturer Identifier (WMI code)
4~8桁: WMI内の、車種コード
9桁: チェックデジット
10桁: 生産年
11桁: 生産工場コード
12~17桁: 連番

となっている。ウチのレガシーを例に、上から順に多少詳しくみて見よう。
先ず日本のスバルの WMI コードは JF1 であるが、次のような構成になっている。1~2桁目で国を表し、2~3桁目でメーカーを表す。ちょっと複雑だが、例えば次のようだ。
日本は JA~J0 で始まるコードを用いることになっている。だから日本国内のメーカーは JAX とか JZP などとなる(トヨタはJTN)。なお、同じスバルでも米国スバル製だとアメリカのコードになる。アメリカは 1A~10、4A~40、5A~50 で始まるコードと決められている。ウチのスバルも同僚のスバルも 4S3 である。なおこの WMI コードは、米国にある Society of Automotive Engineers (SAE) によって決められている。
さて次の 5桁の車種コードだが、これはメーカー内で自由に決められるようだ。スバルの場合、次のようになっている。

4桁目:Line 5桁目:Body 6桁目
Engine & Drive
A Alcyone / XT / XT6 C Impreza sedan 2 1.8L FWD
B Legacy / Baja D Legacy sedan 3 3.3L AWD
C Alcyone SVX F Impreza wagon 4 2.2L AWD
G Impreza Forester wagon 6 2.5L AWD
S Forester G Outback [Legacy] wagon 6 2.5L AWD
    K Legacy wagon 8 2.7L FWD
  M Impreza coupe    
  T Baja  
  X XT/SVX coupe  

7桁目:Model 8桁目:Restraints
1 base 2 automatic seat belt without air bags
2

Brighton

5 manual seat belt with driver and passenger air bags
3 L 6 manual seat belt with driver and passenger air bags and side air bags
5 LS / S    
6 LSi  
7 GT / RS  
8 Outback / Sus  
9 postal vehicle  

ウチのレガシーが BK675 となっているのもうなずける。
次の9桁目はチェックデジットだから、ほかの 16桁が決まれば自動的に算出される数字で当然計算ロジックがあるが、ここでは深入りしない。

10桁目の生産年は、次のようになっている。

A 1980 L 1990 Y 2000 A 2010
B 1981 M 1991 1 2001 B 2011
C 1982 N 1992 2 2002 C 2012
D 1983 P 1993 3 2003 D 2013
E 1984 R 1994 4 2004 E 2014
F 1985 S 1995 5 2005 F 2015
G 1986 T 1996 6 2006 G 2016
H 1987 V 1997 7 2007 H 2017
J 1988 W 1998 8 2008 J 2018
K 1989 X 1999 9 2009 K 2019

1桁で 1980年から 2009年までの 30年分をカバーする。上で唯一無二と書いたが、2010年からは、論理的には 30年前と同一の VIN を持つ車輌が存在しうることになるが、その点はどうするのだろうか・・・?

11桁目の生産工場コードは、スバルの場合なら次のようになっている。

C Japan - Fuji Heavy Industries FWD 4EAT
G Japan - Fuji Heavy Industries AWD MT5 5/R
H Japan - Fuji Heavy Industries AWD 4EAT
6 Indiana - Subaru-Isuzu of America AWD MT5 5/R
7 Indiana - Subaru-Isuzu of America AWD 4EAT
8 Indiana - Subaru-Isuzu of America AWD 4EAT (Postal)

なるほどウチのは Indiana のスバルアメリカ製なわけだ。もっともこれは冒頭の 4S3 からも想像がつく。

VIN は、上 11桁のうち 9桁目を除く 10桁で、そのクルマの主要な要素をすべて記載している。アメリカでは半ば公的な中古車の相場表(Blue Book)が毎年発行されているが、それもこの VIN を用いて記載されている。1998年のレガシーワゴン 2.5Lの GT、5速 MT という風にも書くが、BK675 で見る方が確実で、合理的でもある。先ほど本屋で立ち読みしてきたら、1998年の BK675 は、JF1(日本製)であっても 4S3(アメリカ製)であっても、状態の良い下取り価格で 5,475ドルと書いてあった。今改めて Kelly Blue Book のサイトで調べたら、 3,785ドルとのこと。まあそんなものだろう。しかし 10年落ちで本当に 3,000ドルオーバーの値がつくのだろうか・・・?
なお自動車に動産税を課する州があるが、課税標準はこの相場表だったりするところが面白い。

さてその VIN、title や registration と言った書類に記載されるのは当然としても、車輌側にはどこに記載されているのだろうか? 案外簡単な場所に貼ってある。

Vinloc_3 
VIN の表示箇所

Frontbar_2 
フロントメインバー上の VIN プレート

Fordtag_2 
フォードの VIN プレート:②が VIN

Dashboard_2 
ドラ席側ダッシュボード上の最奥部にも

こんなんだと簡単に改竄できそうなのだが・・・ もっと偽造不可能な場所にも刻印してあるのだろうか・・・ 日本の車台番号と同じように。

ところで日本の車台番号も、年金と同じように、背番号としては機能していない。車台番号が分かっても所有者の履歴等や、盗難車かどうかの区別はつかない。そもそも唯一無二の番号という風にはなっていない。日本の車台番号は、メーカー内の形式+製造番号となっているから、もし異なるメーカーで同じ形式をつけたら、違うクルマが同じ番号になってしまう。

国民総背番号制も、自動車総背番号制も、それなりにメリットはあるはずだ。犯罪者にはデメリットの方が圧倒的に大きいだろう。住基ネットなどは自分にはメリットの方が大きく感じられるのだが、世の中そういう意見ばかりでもないらしい。難しいものだ。

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2008年1月19日 (土)

Snow Plow

17日は結構な雪が降った。今朝のワシントンポストによると、多いところで6インチの降雪だったそうだ。そのため各地で交通事故が相次ぎ、VA の Loudon County では、11:00 から 15:15 の間だけでも67件の交通事故があったそうだ。MD の Prince George’s County では降雪のピーク時にユーティリティケーブル破損のため I-95 が両方向とも通行止めになった。北部VAを中心にメトロバスは8路線で減便・迂回等の措置がとられた。

筆者もランチのため自宅に帰った際、既に3インチ近く積雪があり、駐車場の中など除雪が後手に回っている場所ではパワースライドで方向転換できるほどであった。またちょっとした上り坂では既にFF車がスタックしかけている。
Rockville Pike, Old Georgetown Rd などの大通りでは交通量が多いため、降った雪は路上でシャーベット状になっているだけで、さほどグリップは悪くない。が、貰い事故も容易に想像できるので慎重に運転する。当然のことながら全体にノロノロ運転だ。

さてこんなとき、東京だともう一発で街中麻痺状態になってしまう。道路も電車も。道路に関して言えば、除雪作業は、ある程度雪が降り終わってから始まるという印象がある。雪が止む前に除雪しても、後から積もったら意味がないというところなのだろうか。そして、除雪に使う車両は、こんなものと記憶している

Grader
除雪グレーダ

果たしてこんなものが東京で使われていたかどうか記憶が定かではないが、少なくともこんな雪国用の大掛かりなものは使われてはいなかったと記憶している。

Photo
除雪車

いずれにしても、除雪専用の車両が登場するまでは路面はかなり悪い状態が続いたものと記憶している。これら除雪専用の車両は、国交省の国道工事事務所などに所属しているらしい。

ところがこちらはかなり状況が違う。除雪車は主としてこんなものである。

Snowplow
Snow Plow を装着したトラック

車両自体はごく普通のトラック(ピックアップトラック)である。昔のダットサントラックを大きくしたようなものだ。農家なら必ず1台は持っているのではないかと思われるし、農家でなくてもピックアップは人気がある。これで通勤する人もいるかも知れないほどだ。
明日は雪が予想されるとなると、これに snow plow を装着しておく。装着法はこんな感じ(驚いたことにこれは日本のサイト)。

実に簡単に装着できるようだ。そして、荷台には融雪剤を撒く装置(spreader)を搭載し、融雪剤(恐らく塩化カルシウム)を積み込んでおく。
上に書いたとおり、車両自体はただのピックアップなので、snow plow と spreader (除雪だけなら spreader はいらない)さえあれば、インスタント除雪車が出来上がることになる。実に安価だ。

雪が降り始めると、これらがどこからともなく現れ、片っ端から融雪剤を撒き始める。そして積もり始めると一斉に除雪を始める。その台数たるや驚嘆に値する。そして雪が止んだ数時間後には路上から雪がきれいさっぱりなくなっている。それに、車体が小さいから普通の車が走る道路であれば全て対応できる。ショッピングセンターの駐車場も自由自在だ。
20年前には何をするにも主流だった大型コンピュータが、分散処理に取って代わられ、今ではただのPCが沢山配置されて各種サーバを分担するようになったが、これは大きなパラダイムシフトだと思う。日本の除雪システムとこちらの除雪システムの違いは、このパラダイムの違いと良く似ていると思う。

かようなわけで、こちらでは冬タイヤを特に必要としない。

ときに、これら大量のインスタント除雪車を、誰がどうやって運用しているのかがまだ分からない。Snow plow さえあれば除雪に参加できるので、ボランティアも混じっているのかも知れないが、夜間の降雪時など、一晩中作業するとすればボランティアに頼るわけにも行かないだろうから、やはり行政が何かの手当をしているのだろうと思われる。

ところで本稿を書くにあたってネットを調べていたら、こんな製品があることを見つけた。

Suspension
Spreader 搭載用サスペンション

荷台に spreader を搭載し、融雪剤を大量に積むと、重量がありすぎて板バネが反り返ってしまい、リアの車高が大幅に下がってしまう。これを防止するための強化サスペンションがこの製品である。こんなものまで用意されているとは、この除雪システムがいかに普及しているかが分かる。

また、上で日本のサイトを参照しているが、日本でもこの方式の snow plow が売られていることを始めて知った。

Northwest
Snow plow を装着したランクル

が、こんな車を見たことはない。サイトにあるように、これで公道除雪を行うためには構造変更車検が必要とのことで、これが普及しない理由だろうか。あるいは除雪は行政が行うもので住人が手出しすべきものでないという観念もあるかも知れない。また自分の敷地内の除雪をするためにこれが必要、というほどの広大な敷地を持つ個人も少なかろう。
ときにこの snow plow、上部にヘッドライトが附属している。これは、plow を持ち上げた状態で走行すると既存のヘッドライトが隠れてしまうための措置で、こちらでもごく一般的に用いられている。非常に合理的だ。

こちらには車検というものがない。さまざまな目的のために車を多少改造しても良いらしい。まして除雪なら公共の福祉のために合目的的である。そのためか分からないが、snow plow を取り付けて全長が増えても、代替ヘッドライトで光軸が著しく高くなっても良いらしい。

クルマなしでは何も出来ない国、アメリカ・・・のクルマ文化の特徴の一端を見た気がする。

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2008年1月18日 (金)

Shared Track

最近どういうわけかメトロに乗るたびにあてにならない。あてにならないというのは、定刻通りに走らないということでは必ずしもない。そもそもダイヤなどというものがあるのかどうか定かではない。駅で時刻表など見たことがない。一体終電がいつなのか、いまだに分からない。WMATAのHPを見ても、次のように書いてある。

Metrorail hours
Opens 5:00am Monday - Friday, 7am Saturday – Sunday
Closes midnight Sunday – Thursday, 3am Friday – Saturday
First trains leave the end-of-the-line stations at 5am Monday through Friday and at 7am Saturday and Sunday mornings.
Last train times vary.  When traveling late at night, please check the last train times posted in stations.

始電はまだいい。が、終電はWEBでは分からない。実際に駅に行ってみないと分からない。同じ金曜日でも今週と来週では違うなどということもありそうな気がする。
始電はまだいいとは書いたものの、それは始発駅を発車する時刻が明確だというだけのことで、途中駅に何時に来るのかはどこにも書いていない。

朝夕のラッシュ時メトロに乗ったことはなく、乗るのはだいたいいつもTwinbrookから午前10時ころのDC方面行きか、Union Station から昼ごろの Shady Grove 方面行きの Red Line である。どちらも車内は閑散としている。
この頃の運転間隔は、通常6分だと理解しているが、実際にはプラスマイナス2分くらいのズレはある。そして Twinbrook から Union Station までは所要約35分。アムトラックの発車時刻の1時間も前に Twinbrook につけば、最大6分ほどの待ち時間を考慮しても、ticket kiosk でインターネット予約のチケットをピックアップし、車内で読む新聞や雑誌・sudoku の本などを物色する時間的余裕はある。

が、冒頭で言う「あてにならない」というのは、この運転間隔と、所要時間のことなのである。Twinbrook のホームに立つと、次の電車まで12分などということがある。前の電車が行ったばっかりの上に次の電車が6分ほど遅れているということになる。仕方がないのでそれだけ待って乗り込むが、発車してもちっとも加速しない。ようやく次の駅まで到着すると、今度は仲々発車しない。結局 Twinbrook から Union Station まで50分もかかり、既に Amtrak の boarding が始まっていたなどということがあった。

翌日、今度は Union Station から Shady Grove 方面に乗ろうとしたら、次の電車は Medical Center 止まりとの表示。その1つ先の Grosvenor 止まりというのは良くあるが、珍しいところで運転終了になるなと思いつつ、10分以上待ってその次の Shady Grove 行きに乗った。が、Friendship Heights あたりから低速運転になり、Bethesda では5分も停車していただろうか。ようやく発車してのろのろと次の Medical Center に到着して事態を理解した。Medical Center の反対ホームに保線用車両が停車し、軌道を占領して保線作業をしているのだ。ということは、この Medical Center 駅を含め、Bethesda から北側では上り線を閉鎖し、下り線のみを用いて単線運転をしているということだ。Bethesda で5分も待っていたのは、上りの通過を待っていたわけだ。
前日の遅れも同じ理由に違いない。

これ、2つの意味で日本では考えられない。トラブル・事故その他で一部区間上り線を閉鎖し、下り線のみを両方向に用いる単線運用を臨時に行うことはまずない。信号システムその他がそういうことを前提に出来ていない。どうしても臨時に単線運用をするとすれば、昔ながらのタブレットなどを持ち出す必要があるのではないか。
それと、閑散時間帯とは言え、日中に線路を専有して保線作業など行うことはまずない。しかも計画的に。深夜の保線が初電までに終わらない見込であれば、何週間も前からポスターで告知し、代行バス等などの手配をし、臨時ダイヤを組むのが日本である。
本来終点である Shady grove 行きであったものを Medical Center 止まりにし、しかもどの電車も所要時間が大幅に延長しても構わないというところ・・・さすがアメリカ。
しかし同時に、日本にはとても出来ない芸当---単線運用を器用にやってのけるあたりは驚く。

ところで、このような計画された日中の単線運用というのは、DCメトロでは日常茶飯事であることを、ようやく最近理解した。
以前から、駅のホームで次のような表示を良く見かけていた。

RED AND BLUE LINES SHARE TRACK DUE TO SCHEDULED MAINTENANCE.  EXPECT MODERATE DELAY.

例えば、Orange Line と Blue Line は、Rosslyn と Stadium – Armory の間で同じ線路を走るし、Green Line と Yellow Line は、Fort Totten と L’Enfant Plaza の間で同じ線路を走る。が、Red Line と Blue Line はどこをどう考えても同じ線路を走ることはあり得ない。千代田線と有楽町線の間に、通常は旅客営業をしていない連絡線が日比谷あたりに存在するように、秘密の連絡線が Red Line と Blue Line の間にもあるんだろうかとも考えたが、この可能性はまずない。

で、つい最近までこの類の表示を見るたびに不思議に思っていたのが、Medical Center での保線作業を見て、やっと分かった。

単線運用の意味だ。

Share Track とは、単線を上り下りで共用すると言う意味だ。それを Red Line と Blue Line で、それぞれどこかでやっているという話だ。それにしても Scheduled Maintenance と開きなおり、かつ Expect Moderate Delay とも開き直るところがやっぱりアメリカだ。

一方、駅のサインでは Elevator Outage の告知も非常に多い。例えば Twinbrook のエレベーターが故障中だとする。そうすると車イスの人はホームに行けない。仕方がないので、隣の Rockville に回って貰うことになる。これはメトロ側の不始末でそういうことになるので、その人が自宅から Rockville 駅にたどり着くために、メトロはシャトルを用意する。良く町中でメトロのシャトルを目にするのはそういう理由で、challenged friendly が徹底していることに感心する。
が、駅のサインではその告知を延々と流している。一体今日はいくつの駅で Elevator が故障中なのだろうと思う。メトロ全体で常に 1/3 くらいのエレベーターが故障しているのではないかと思うほどだ。エレベーターでなく、エスカレーターも非常に頻繁に止まったままになっている。ついでに、いったん故障すると復旧までに何日もかかる。

スペースシャトルを飛ばすくせに、分野によってはえらくローテクの国、アメリカ・・・

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DCメトロ雑感

ワシントンの地下鉄は全部で5路線ありますが、全てWMATA(Washington Metropolitan Area Transit Authority)が運営しており、どの路線も同じ形式の車両が走っている・・・とばかり思っていました。

ところが Wikipedia によると1976年に導入された初代の1000系から現在導入中の6000系まで6世代あるんだそうです。当然1000系は1990年代に保守プログラムで若返りが図られ、現在に至っているそうです。

で、現在では全形式を合わせて952両あるんだそうです。初代の1000系がまだ現役ということは、この形式は既に30年以上走り続けていることになります。日本では1980年頃までは同一形式が30年以上も走り続けることなど当たり前で、耐久消費材の見本のような存在でした(東京の101系や103系などが良い例でしょう)。1980年代以降は世代寿命が随分短縮されて、一部からは批判もあったように記憶しています。

ところでWMATAの6形式は、外観がかなり良く似ています。30年経っても基本的なデザインを変更しないところはへええ・・・と感じます。

初代1000系

6代目6000系

ただ、中身は技術の進歩に従って改良されているようです。

たまに妙に新しくて綺麗な車両に乗ることがあり、新造車両なんだなあと思っていましたが、形式まで新しいとは気づきませんでした。

ところでいつも感じていたのが、車両が非常に長いように感じられるということでした。どう見ても20mではないから、新幹線と同じ25mなのかと思っていました。しかし Wikipedia によると75フィート(約23m)とのことでした。しかしまあ、これで3ツドアの通勤車両というから所変われば・・・という感じがします。ちなみにNYの地下鉄は確か4ツドアだったと思います。乗降客の数とスピードが、NYとワシントンでは違うというところでしょうか。

また、ホームで待っている時に、軌間が日本と同じに見えて、「本当か?」と思っていましたが、それはやはり錯覚で、標準軌の 1435mm だそうです。ついでに言えばアムトラックも同様です。

度量衡単位がフィートとインチの国なのに日本の標準軌と同じとは意外でしたが、どちらもイギリス規格に由来しているということなのでしょう。

NYの地下鉄も多分標準軌だと思いますが、そのカーブの半径の小ささと言ったら驚きます。新幹線に近い車体で箱根登山鉄道なみのカーブ・・・かどうか分かりませんが、そんなイメージがあります(箱根登山鉄道も標準軌ですが車両の長さが圧倒的に違う)。

日本と違うなあ・・・と感じることは、複々線の多さです。ワシントンの地下鉄では複々線のところはないと思いますが、NYの地下鉄ではザラにありますし、驚いたことにNY・ワシントン間のアムトラックの殆どの部分が複々線以上になっています。マンハッタンの地下では駅間でローカルを快速が抜きますし、アムトラックも当然ローカルを抜いていきます。

ここでまた日本と違うなあ・・・と思うのは、アムトラックが抜き去るローカルというのは、ニュージャージー、ペンシルベニア、メリーランド等の各州交通局が各州独自に運営している列車・電車で、アムトラックと同じ線路を走るくせに運営母体が異なるというところでしょうか。

都営浅草線の線路を走る車両は都営以外に京急・京成・北総・公団・芝山等とありますが、浅草線内は都営が運営しているというのと反対です。こちらでの保線は誰がやっているのか心配になってしまいます。

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